2018/12/06 18:50

タイトル

「Vol.10 スタッフ自ら解説!43Dスノボウェアの隠れた機能性 ①フードの調整機能」


こんにちは!

プロダクトマネージャーの沼田です。


我々の拠点である、北海道・札幌も遅めの初雪を観測して、いよいよシーズンインが近づいてきています。

みなさんは冬のウィンタースポーツ・レジャーに向けての準備はもうできましたか?


周知の通り私たちは、スノボウェアをメインとしたブランド<43DEGREES>を展開しています。

今季、2018-19モデルの販売もすでにスタートしております。


今回は、私たちがこれまでのスノボウェア作りで学んだことを凝縮したスノボウェアを、

より深く知ってもらうために、スタッフ自ら解説したいと思います!


(写真01 1130blog01)

(キャプション)FourSeasonsDesignLab プロダクトマネージャー 沼田大資


<暖かさや防水は、もはや当たり前の時代>


やはりスノボウェアで大切なスペックは、何と言っても「暖かさ」や「防水」

雪の中で身体を使って思う存分遊ぶために欠かせません。


もちろん私たちの43Dスノボウェアもそこには絶対的な自信を持ってオススメできるのですが、

一方で、同じくその部分で高いスペックを持っている他ブランドが多数あるのも事実。


今回は「暖かさ」や「防水」はあえて取り上げず、普段注目されない隠れたディティールをご紹介します。



<細かなニーズに応える「調整機能」>


①フードの調整機能


まず初めにご紹介したいのが、フード部分の調整機能。


だいたいのスノボウェアには、フード部分の口の大きさを調整する紐はついていて、それを引っ張って巾着のような形になるのが一般的です。

このフードの調整機能は雪が降ってきた時や、首元を寒さから守る時に使いますが、首を左右に振った時にフードが首の動きについて来ないので、ストレルを感じることがよくあります。

実際、スノボをやっている時、首を横に曲げて滑っている体勢がほとんどです。


(写真02 1130blog02)

(キャプション)一般的なフードは、紐を引っ張ると巾着のようにシュッと縮まります。


これを解決したのが、私たちのフード調整機能。


紐を引っ張った時に、頭部の部分だけキュッと収縮し、自分の頭にフィットする設計になっています。

まるで武将の兜みたいなシルエットですよね。

ヘルメットをかぶるときもぴったりフィット。


(写真03 1130blog03)

(写真04 1130blog04)


この設計であれば首を左右に振ってもフードが一緒についてくるので、ゴーグルをつけて滑る際にストレスがありません。


このフード設計を実現する時には、ウェア工場の努力も無視できません。

フードを糸で縫う時に、当然まっすぐ縫うのが一番効率的なのですが、それでは頭部にフィットするヘルメット型がそのままスポッと抜けてしまいます。

そこで、あえて面倒なS字型に糸を縫うことで、それを防いでいます。

これはミシンの機械にプログラムできない動きになるので、毎回職人が精緻な感覚で縫っています。


(写真05 1130blog05)

(キャプション)いつも難しいオーダーに応えてくれるウェア工場。職人が機械よりも優れた性能で、S字の糸を縫ってくれています。


(写真06 1130blog06)


(2ページ目へ)袖部分の調整機能

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②袖の部分の調整機能


そしてもう一つ、進化した機能が袖の親指を通す穴の部分です。

そんなところを気にしているウェアは他に見たことありませんが、この部分だけに注目しても、年々進化をしています。


一般的には、この穴に親指を通して状態で、その上からグローブをつけます。

そのことで、袖がしっかりと親指に引っかかるので、腕を動かしても袖がめくれるの防げるのですが、

この親指の付け根に布のつなぎ目が当たって、時々痛くなることがずっと課題でした。


そこで今年は、布の構造を2枚にして、それをレイヤーとして重ねて伸び縮みできるような調整機能をつけたのです。

そうすることで、親指の付け根にかかるテンションに合わせて、つなぎ目が伸縮するデザインを実現しました。


(写真07 1130blog07)

(キャプション)左がこれまでのモデル、右が最新モデル。


(写真08 1130blog08)

(写真09 1130blog09)


この機能性は、実際に着て滑っていただくと、とよくわかると思います。



<ウェアの体感を軽くする「フィット感」>


①滑走体勢に負荷をかけないために


続いては、パンツの股間のつなぎ目の方に注目。

この機能は、前年モデルから採用されていますが、好評いただいているので、ご紹介します。


一昨年までのモデルまでは、この股間部分は、2枚の生地を中央でつなぎ合わせていました。

パンツでは一般的な設計です。


しかし、スノボをしている時は、だいたい腰を深く落として、股を開いている体勢が多く、

股間のつなぎ目に負荷がかかってしまいます。


(写真10 1130blog10)

(写真11 1130blog11)


そこで、昨季のスノボウェアから股間のつなぎ目を無くし、伸縮性の高い1枚の生地で、張り合わせているのです。

そうすることで、滑る時の体勢もストレスが少なく、滑り終わった時の疲労感も減らすことができるのです。


(写真12 1130blog12)

(キャプション)上が一昨年までのモデル、下が最新モデル。



フィット感、というテーマから逸れますが、パンツのその他の機能もご紹介。


(写真13 1130blog13)


写真をご覧いただければ一目瞭然かと思いますが、ウェアを着ていてもスムーズにトイレで用を足せる設計になっています。

ゲレンデでの悩みの一つは、やはりトイレ。

これがスムーズになるだけで、ストレスがすごく少なくなりますよね。


ここまで「調整機能」と「フィット感」をテーマにお話しをしてきましたが、最後に多機能な「収納」についてご紹介したいと思います。


(写真14 1130blog14)



(3ページ目へ)かゆいところに手が届く「収納機能」

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<かゆいところに手が届く「収納機能」>


①あると嬉しい胸ポケット


今回、パンツの胸部分に大きなポケットを付けました。

デザインとしてもかわいいですよね。


(写真15 1130blog15)

(写真16 1130blog16)


ゲレンデで遊んでいる時に、スマホやグローブなどの大事な小物を失くさないように入れておくのにオススメです。

上に羽織るジャケットのちょうど胸部分にも、ファスナーをつけているので、ジャケットを着ている状態でポケットへの小物の出し入れが簡単にできます。


(写真17 1130blog17)

(写真18 1130blog18)

(写真19 1130blog19)



②リフトパスの収納ケース


ある意味スノボウェアの定番機能の「パスケース」

43Dのウェアにももちろんついていますが、ジャケットの下部に隠れるように取り付けているのがポイント。


(写真20 1130blog20)


リフトに乗る時に、係員にジャケットを少しめくってパスを見せる仕草が、なんかかっこいいですよね(笑)

そういう感情的な部分も大事にウェア設計をしています。


③もはやブーツも収納する


「収納」というところでは若干意味が変わってきますが、ゲレンデで感じるストレスの一つとして、ブーツの脱ぎ履き動作がありますよね。

「さあ楽しむぞ!」っていうときに、サッと勢いよく行けたらいいんですが、ブーツで手こずることが多いです。


(写真21 1130blog21)


なので、できるだけシュッと素早く履くために、パンツの裾をマジックテープにすることで、割と大雑把にブーツを覆っても、パパッと履くことができます。

このマジックテープが、オスとメスで幅が違うのがポイント。

ぴったりの幅だと、丁寧に張り付けないといけなくなりますが、メスの方の幅が広いので、ある程度大雑把にやっても簡単につけることができるのです。


(写真22 1130blog22)


大したこと無いと思われがちですが、意外とこういうところが大事なんですよね。

一日遊び終わった時の疲労感が変わってきます。



<結局ゲレンデで体感しないとわからない>

今回ご紹介した機能はすべて、私達が実際に雪山で何度も着用して感じた改善点を反映してできているものです。


色々と紹介してきましたが、結局は最終的に実際のゲレンデで着てもらって体感してもらうのが一番です。

今年のシーズンもいよいよやってきます。


僕も今からワクワクが止まりません!


FourSeasonsDesignLab 沼田


(写真23 1130blog23)


(スノボウェアの販売ページへの誘導)